宮部みゆき「名もなき毒」
宮部みゆきの「名もなき毒」という小説を読んでいます。
“読んでいます”というのは,まだ読んでいる途中だということです。
読んでいる途中に感想を書くというのも変ですが,ぐっと来るようなセリフがあったので,書き留めることにしました。
「その娘に,正義なんてものはこの世にないと思わせてはいけない。それが大人の役目だ。なのに果たせん。我々がこしらえたはずの社会は,いつからこんな無様な代物に堕ちてしまったんだろう。」
前後の脈絡がわからないと何のことかわからないでしょうが,小説の面白味を欠いてしまうので,説明はしないでおきます。
宮部みゆきの小説には,時折,はっとするようなセリフがあります。
「模倣犯」でも,正確には覚えていないのですが,「嘘は,どこかに行っていても,必ずそいつのところに返ってくる。」というようなセリフがあって,それがとても心に残っています。
おとぎ話の“教訓”みたいな感じでしょうか。
だいたいは,宮部みゆきのマジックにかかって(?),話に引き込まれて夢中になって読んでいるだけなのですがね。
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