高見先生
ヘルパー2級講座,昨日が8回目,終盤に来ています。
昨日の講師は,高見なおみ先生。6歳の時に旧満州で敗戦を迎えたという73歳の自称「大阪のおばちゃん」。
満州からの引き揚げの時には人間のいろいろな面を見た。看護婦を永年務めて,そこでもいろいろな人を見てきた。という強烈なインパクトのある方でした。
宮本常一の「忘れられた日本人」には,「世間師」という,外で広く見聞をして村の人に助言をするような人が出てきますが,高見先生も「世間師」といえるかもしれません。
「36年間管理職をしてきた」というだけに,人に対する鋭い鑑識眼をお持ちのようで,ちょっと近づくのが恐ろしい。
こういう存在感のある人は希少ですね。
ご主人も子どもさんもおられるのですが,「私は孤独死でいい。」ときっぱり仰います。
佐伯啓思「反・幸福論」では,現代人の志向からいえば孤独死は必然なのに,それを受け入れる死生観が欠けているというようなことが書かれていますが,高見先生はしっかりした死生観を持っておられるということですね。
「大阪のおばちゃんやから本音で話します。」と語られる内容は,確かにそのとおりなんですが,あまりに算盤勘定で,引いてしまうところもありました。“他人に期待をするな”というメッセージなんでしょうけれども。
お話の中で,世の中が急速に変化していて,“確か”なものを見出すことは難しいということも実感しました。
ご自身も,以前は有料老人ホームでの老後を考えていたのが,そういうものの経営も怪しくなっており,病院も3ヶ月しか滞在できなくなったので,老後のプランを変更せざるを得なくなったと仰っていました。
変化に対応することの重要性を改めて感じました。
高見先生は,いろいろなことに興味があるようで,道を歩いていても見知らぬ人とよく話をするそうです。まさに「大阪のおばちゃん」の本領なのかもしれませんが。
こういう好奇心も学びたいですね。
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