コンソーシアム
昨日,大阪弁護士会館で,「ADR利用推進コンソーシアム大阪」という会議があり,出席しました。
珍しく(?)法務省の主催です。
「コンソーシアム」というのは,資金の共同調達ということが原義だそうで,この会議は,法務省の認証紛争解決機関の連携強化と知見の共有を目指す試みということのようです。
今回の大阪での開催が全国初ということで,「今回が不評だとこれきりになる企画です」と司会の方が言っておられました。
なかなか面白く感じましたので,是非全国で一通りは開催してほしいと思います。
参加者は,近畿の認証紛争解決機関(出席は23機関)と,相談機関として,大阪府消費生活センター,日本司法支援センター大阪地方事務所,大阪弁護士会,それから日本ADR協会の山田文さん,法務省の方々です。
私は,滋賀県司法書士会調停センター「和」として出席しました。
「相談機関との連携」というのがメインテーマだったので,相談機関に民間ADRを知ってもらおうという集まりかと思いましたが,相談機関は全て大阪でしたので,滋賀から行く意味はあるのかと?マークで参加しました。
しかし,特に大阪府消費生活センターの方が,かなりストレートに,民間ADR機関を紹介できない理由を述べられていて,とても参考になりました。
・少額の事件が多いので有料のところは紹介しにくい。まずは無料の法律相談の紹介になる。
・調停をする場合でも,裁判所の調停を利用することが多いようだ。費用が低額であることと,裁判所の方が呼び出しに応じてもらいやすいと思えることが理由ではないか。
というようなことでした。
これに対して,民間ADRのメリットを説明するということもあるでしょうが,要は,「信用ならん」ということなんだろうなと思いました。
相談機関ということでいえば,滋賀県司法書士会は恒常的に相談事業を行っていますし,個々の会員も日常的に相談を受けています。やはりこことの信頼関係を築くことが一番重要なんだろうと再認識しました。
会議の趣旨としては,認証紛争解決機関の間での連携強化と知見の共有ということにあったようで,そう言えば私自身はそんなことは考えたことはなかったなと思いました(認証機関という括りでの連携というのは,実のところ今でもあまり興味はないのですが)。
滋賀県から出席したのは,私と土地家屋調査士会の満島さんと社会保険労務士会の後藤さんの3人で,満島さんから,「県内の機関での連携をしていきましょう」という提案があり,これはちょっと楽しみです。